ビデオ撮影のTipsとして、カメラワークとカット割りについてまとめておきます。
安易なカメラワークに頼らず、自分が動いてカット割りを考えましょうという話。動画をご覧ください。
以下はほぼ上の動画の文字起こしです。聞き取りにくい内容がありましたらお読みください。
まず言葉の確認です。
「カメラワーク」とは
横方向のパン、縦方向のチルト、それからズームアウトズームインなんかもそうですね。
つまり、カメラマンは立ち位置を変えず、カメラを操作することで映像のフレームを変化させていくことです。
反対に、カメラワークを使用しない静的な撮影のことを「スタティックで撮る」と言ったりします。
「カット割り」とは
カットというのは録画の一つの切れ目のこと、あるいはカットとカットの間の映像ワンクリップのことを指します。
この動画では、複数に区切られたカットで一つのシーンを表現することを指して「カット割り」と言っています。
さて、私が最初にビデオカメラマンとして仕事を教わったとき言われたのは、
「最初のうちは無暗にカメラを動かすのではなく、ワンカットワンカットはスタティックで撮りなさい」
ということでした。
これは今考えてみても的確なアドバイスですが、ではなぜ初心者はカメラワークを使わない方が良いのでしょうか?
映画やドラマではかっこいいカメラワークをたくさん目にしますよね?
次の撮影条件を例に考えてみましょう。
- 二人の人間が対面して立っているシーンを撮ります
- バストアップで撮影してください
- 全部で4秒間使えます
カメラワークを使用してワンカットで構成した際、二人の間の何もない空間・時間が無駄になることがあります。
自分は動かず一番楽に撮影条件を満たしたいという甘えで、こういう映像を撮ってしまうことがあります。改めましょう。
ただし、この空間を緊張感を表現するためや、背景の広さを見せるため、という意図がある場合はカメラワークが有効です。
映画やドラマのカメラワークは意図をもって設計され、使用されています。研究しましょう。
スタティックの映像でカット割りをした場合、映像に一定のテンポが生まれます。
また構図を工夫することで、さまざまな視覚的意味を意図的に付与することもできます。
まとめ
カメラワークを使うときは、明確な意図をもって使いましょう。安易に使うと映像に無駄が生まれ、退屈になります。
最初のうちは、自分の足で動いて様々なカット割りを探ってみましょう。演出的に優れた映像を作るための第一歩です。
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